「おいっ、今のでこれに傷が入ってたら、後でぶっ殺しに行くからな!!」 王子様はそう囁いて、 あたしを一瞬だけ睨みつけた。 ヒィィィィ!! 全然甘くねぇーーー!! 恐怖で全身が凍りつく。 キラキラした王子様キャラとのギャップにもビビる。 ……ん? 「これ」って? そういえば、王子様は黒い大きな何かのケースを肩にかけている。 「じゃあ、気をつけなね」 そう言って、直射日光よりまぶしすぎる笑顔をあたしに向けて、王子様は去って行ってしまった。