スターフィッシュ‼︎

「あたし実はボーカル……の予定です!
さっきの良夫さんのドラム姿に惚れました。一緒にバンドやりましょう!」


「…………!?」

あたしの上目遣い+告白(?)に驚いたのか、良夫さんは固まってしまった。


少しずつ日も暮れてきて、まわりの建物やネオンの光が浮立って見える。

良夫さんがさっき外したイヤホンから、シャカシャカとロックっぽい音楽が聞こえてきた。


「う、嘘でしょ? ぼ、ぼぼ僕なんかとバンドやりたい人なんているわけ……」

良夫さん、汗……じゃない、目に少し涙がたまってる!?


「それが、いるんだよ!」

いつの間にか、王子とゆーたがあたしのすぐ後ろにいた。


「ヒーッ! き、君たちは……!?」

更に驚く良夫さん。とうとう黒ぶちメガネが曇ってきた。