スターフィッシュ‼︎

それから、建物の間から夕日が差し込んでくる、

駅前通りにて。


「すみませーん、C組の良夫さんですよね?」

なぜかあたしが先陣を切る。


「…………」

良夫さんは一瞬あたしを見たけど、

そのままスタスタと駅に向かって歩き出した。


気づいている?


「すみません、良夫さん!!」

あたしは再び声のボリュームを上げて、呼んだ。


「……は、はい、僕ですか? ……何か用ですか?」

と、あたしと目を合わせないまま、耳に刺さっていたイヤホンを外し、

良夫さんは無愛想に言った。