「お前……」
突然、王子はあたしの金髪に手を伸ばした。
「似合ってるよ金髪。ちょっとピンク入ってる?」
「う、うん」
直射日光で温められただろうあたしの髪に、王子は指を通してさらりととかした。
優しく細められた青みがった目に、あたしは吸い込まれそうになっていた。
再び、心臓の音が大きく鳴り始める。
何だろう、普段は俺様ナルシストスパルタブラック企業的な感じなのに……。
普段とは違う王子の姿に、胸がキュンとしていた。
「あんだけクソ地味な見た目だったのに突然どーした?」
「あ、あたしも、バンドで――STARFISHとしてこれから生きていこうって思ったから……その決意みたいなのを表してみたくて」
「美緒……」
「ん?」
ヒィィィ!!
じゃなくて、
ひょえぇえええええ!?
再び、王子の顔があたしに近づいたと思ったら、
その香りと、その体にあたしは包まれていた。
王子の大きな手は後ろからあたしの後頭部を撫で、
もう片方の手は、あたしの背中に回されている。
王子の温もりが制服越しに伝わってきて、あたしの鼓動をどんどん早めていく。

