そして、ライブを再開した。
ギターを弾いているあたしのすぐ右隣。
王子が細い指で太い弦を撫でるように奏でる。
それだけで、安心するのに……。
バンドの時とは違い、センチメンタルなメロディとコードとともに、その低音からは温かい感情が溢れだしていく。
リズムを一定に保ちながらも、あたしの歌とギターに上手く合わせてくれているようだ。
間奏に入り、アイコンタクトを取ろうと視線を右側に写した。
すると、
王子もチラッとあたしを見る。
目があった瞬間、
大きく、自分の心臓が高鳴った。
伸びた前髪の奥、青みがかった瞳が、
あたしの目を捕える。
そして一瞬、優しい笑顔を見せ、目線を外した。
王子……。
ずるいよ、格好良いよ。
つられて、あたしの口元にも笑みがあふれた。
そして、
指の痛みなんか忘れて、あたしは曲の世界に没頭した。

