「お前はダイエットの調子、どうだ?」


「ああああの、夏休みってさ、お盆でおばーちゃん家行くじゃん? ごちそういっぱい出てくるじゃん? おいしーじゃん?」


あたしは恐る恐る言い訳を重ねる。


「あははっ、そうだよねーっ」


そう笑いながら棒読みで同意する王子。

もちろん目の奥は一切笑っていない。


「って、お前のこのたるんだ顔は何だ!? 顎が二重になりかけてるぞ!!」


そう言って、王子は片手であたしの顎をつまみあげた。


ヒィィィィ!

何このノリ突っ込み、じゃなくてノリぶち切れ!


ちなみに、ゆーたは、

「お! お酒の自販はっけーん!」

と言って、商店街の奥にあった自動販売機に向かって走って行った。