もももももしかして、この前ぶつかった時、 ベースとやらにきききき、傷が!? 『これに傷が入ってたら、後でぶっ殺しに行くからな!!』 や、やばいっ、 王子様は、 あたしを ぶっ殺しに来たんだーー!!!! 「美緒ー、貴也様がお呼びだよー」 クラスメイトの声が聞こえてくる。 「逃げなきゃ!」 あたしは必死で帰り仕度をして、 王子様がいない方――教室の後ろの扉から廊下に飛び出した。