大通りの車が右へ左へ流れる音が時々聞こえてくる。
そんな中、ゆーたはきょとーんと驚いたような顔をしていた。
「はぁ……」
ゆーたはため息をついてから、
「ばーか、もうケンカは正当防衛でしかしねーし。しかも俺があんなへぼいのに負けるわけねーべ?」
と言い捨てて、あたしの頭にぽんっと手を置いた。
「バンドの邪魔になることは絶対しねーし! お前も必死で練習頑張ってるからな」
ゆーたの冷たい手が、優しくあたしの頭を撫でる。
「ほぇ?」
顔を上げて、一瞬ゆーたの顔を見た。
あきれたような顔ながらも、切れ長の目がふんわりと和らげられている。

