「絶対落とさないでよ!!」 「早く」 「乗るって!!」 いちいちムカつく、この男。 今乗るだろうが。 更に小さくしゃがみ込んだ真の肩に足を掛けると、フワッと宙に浮き上がった。 「うわっ」 「いてえ」 無意識に真の髪をガッツリ掴んでいたわたしの手を真は離せと掴む。 「ちょちょちょ!!止めてよ!!」 「いてえって」 「分かった!!離すから無理やり離すのは止めて!!」