お化け屋敷の住人



こんな夜くらい一緒に寝てくれたっていいじゃん!


「だって怖いんだもん!」


わたしは真の身体にすり寄った。

やっぱりこの匂いは安心する。


「電気が消えたの」

「どこの」

「わたしの部屋」


すると真はマンガを閉じて布団を出る。


「どこ行くの?」

「便所」


わたしを一人にするの!?とはさすがに言えず、わたしは黙って真を見送った。

戻って来た真は部屋の電気を消した。

消すなら豆電球にしてというわたしの要求は通らなかった。