お化け屋敷の住人



シーンとした廊下はわたしの恐怖を更に煽る。


よし。こんな時は人肌しかない。


ジンジンするお尻をさすりながら立ち上がって、ひとまず廊下の電気のスイッチに手を伸ばした。


どうかお化けと握手しませんように!


スイッチをパチンと点けると廊下が明るく照らされて、わたしはようやく安心した。

でも電気が点いたからってお化けが出ないとは思えなくて、一度お化けを気にし出すとなかなかそこから抜け出せない。

だからやっぱりわたしは真の部屋の襖をノックした。

今来た道を振り返れば、わたしの部屋の前にはわたしのハンカチが落ちていた。


わたしのバカ…。