こんなに幸せな気分はいつぶりだろう。


美味しいご飯に、綺麗な桜。

おばあちゃんの優しい笑顔と、真の穏やかで甘い話し声。



前の家にはなかった。


寂しかった。

寂しくて寂しくて仕方がなかった。


今は違う。

目の前にほら、家族がいる。



「おや?どうしたんだい瑠夏ちゃん」


あたしはいつの間にか泣いてた。

あたしの頬にツーっと一筋の涙が零れた。