追い返されるかと思ってた。 怒ってない? 「おじゃましまーす」 わたしは真の部屋に入ると後ろ手で襖を閉めた。 何だろう。 真は意外と心が広いのかもしれない。 …意外と、って失礼だなわたし。 「何してるの?」 真は窓側を向いてこっちに背中を向けてるから、何してるのかそのデカい背中で全く分かんない。 だからわたしは真に近付いて覗き込んだ。 真は寝転んでマンガを読んでいた。