自分の部屋に戻る途中には、真の部屋がある。


…覗くだけ、覗くだけ。

襖の合わさった所にほっぺをピッタシくっつけて、片目を瞑り目を凝らす。



………。


うん。見えないよね!

サッパリ見えないよね!



ここで急に真が出てきたら大変だって事に今更気付いて、サッサと退散した。



自分の部屋の前に着いて廊下の電気を消すと、真っ暗闇の中に真の部屋から一筋の光が漏れた。


まだ起きてるみたい…。


それだけで何故だかホッとした。

起きてるのがわたしだけじゃないって分かったからかもしれない。