コタツにポンッと両手をついて足をコタツの外に出すと、居間の襖(フスマ)をくぐり廊下を挟んで向かいの襖に手を掛ける。


「あー、瑠夏ちゃん」

「なーにー?」


返事をしながらも部屋をズンズン進んで窓の前、もう一つある襖を開ける。


襖を開けた所には一畳程のフローリング。

その先にある足元から天井に届く程のガラス窓の向こう、そこには縁側がある。



…――――はずだった。


「そこは――…」

「……っ!」


2つ目の襖を開けて思わず息を止めた。

動きも止めた。

とにかく止められるもの全てを止めた。