「そうかい?」

「だって!今仕事中だし!」

「あー、そうか。おばあちゃんずっと家に居るからそういう感覚ないんだわー」


おばあちゃんは再びコタツに落ち着いた。


危ない、危ない。

まぁ、そのうちバレると思うけど、お父さんには内緒で出てきた。


だってお父さんには言いづらい。

だから単身赴任を繰り返すお父さんが家にいない事をいい事に、ひっそりと家を出た。



……ううん。

わたしが家を出るような結果になってしまったのは。

お父さんが家に居なかったからかもしれない。