5月に入ってすぐ、わたしは高校に通い始めた。

その高校はおばあちゃんチから近く、歩いて通える距離に位置した。



「篠宮瑠夏です。宜しくお願いします」


教壇に立ち担任の先生の隣でそう挨拶しても、クラスメートの反応は特になかった。

なんでもこの高校は幼稚園から大学までのエスカレーター式の進学校なんだって真が言ってた。

だからわたしはいわゆる外部生と言うものになるみたい。


なんでそんな高校にしたんだろう。

ただおばあちゃんチから近いって理由だったりするのかな。

でもこういう学校って授業料高いんじゃない?

どこからそんな大金が出てくるんだ。

おばあちゃんは実は隠し財産がハンパなく大量にあるのかもしれない。


…まあ、そんなお金の事情はわたしがいくら悩んだって分からないけど。