『夢斗君は、
大きくなったら何になるの?』



『僕はね、お医者さんになりたいんだ。

それで、色んな人達を救いたい!』




彼にはピッタリだと思った。



心が優しく誰からも好かれる彼を私も好きになっていたのかもしれない。




それからも私たちは毎日一緒に遊び気づけば小学生になっていた。



そんなある日・・・





『瞳ちゃん。
僕ね、お引越しすることになったの。

だから、しばらく逢えなくなるんだ。』



『えっ・・・?』




あの頃の私にとっては一生の別れのようだった・・・。



もう、一緒に遊べない。

逢えなくなる。




そんな気持ちが強すぎて・・・。



『そんなのヤだよ!
瞳はずっと夢斗君と一緒にいるのぉ!』




そう言って初めて君を困らせた。



でも、あの時はそうでもしないと二度と逢えない様な気がしたんだ。




『じゃあ、約束しよ!
僕が大きくなったら必ず瞳ちゃんを迎えに来る!

だから、それまでこれ付けといて。』



そう言って彼が私に手渡したのは・・・





小さな星のピアスだった。



『何でこれ片方だけなの?』



『それ、片方だけ付けといて。
僕がもう片方を離さず付けとくから。

これで大きくなっても、すぐに分かるよ。』



『うん!!』