「あたし、頑張ります。諦めません。絶対生きてやろうって思います!」



「………」



俺は馬鹿な医者だ



一番弱気になっていたのは、自分であったことに気付かされた



あの真っすぐに向けられた目には、希望という光が宿っていた



患者を励ますのが医者の仕事の内なはずなのに、逆に励まされてしまった



「俺たちがあの子を生きさせるんだ…あの目の光を摘んではいけない…」



「はい…先生…」



何もない天井を仰ぐ



「明後日から忙しくなるぞ」



「はいっ」



2人の目にも光が宿る



微かだけれども、強い輝きを放つ光が…