白血病、血液のがん
抗がん剤治療、放射線治療…
唯一助かる方法としては、骨髄移植
しかし、骨髄移植をしたとしても必ず助かるという保証はない
深いため息を吐く
あたしは治療の部門を必死に読み続けていた
どうしたら生きられるのか、生に必死にしがみ付いている自分を見つけた気がした
本棚を背によっ掛かる
ズルズルと落ちていき、座り込んでしまった
「あたし、こんなに憶病者だったっけ?」
自然と口に出ていた
もう一度開き眺める
あたしは死なない…
生存確率たったの1%であったとしても、あたしはそれに懸けてみたい…
「おいっ茜ッ!!」
「!!」
ドサドサッ−
急に果梨の声が聞こえ、驚いた拍子に読んでいた医学本を落としてしまった
「何やってんだ?今本落としただろ?」
「うるせぇー。急に声かけんじゃねーよ。びっくりしただろ!」
「本選ぶのに時間かけすぎだしっ。まぁー待ち切れなくて菓子本よんでたんだろーけど…」
「うるせぇ。ほっとけッ…果梨寝てたんじゃないのかよ?」
「えっああ…今起きていなかったから、探しに来た」
「お前はあたしのストーカーかッ!?」
「ばっ…ばっかじゃねーの。誰がお前なんかストーカーすんだよ?」
本棚と本棚との間で口論する2人を見た一希は深いため息をついた
「はぁ…また始まった…」

