「はい、これお姉ちゃんのスコアブック…」



「おう、いつもありがとな…」



お姉ちゃんのスコアブックを先生に渡す



毎日のように書き続けていたから



真新しかったスコアブックは2週間も経たないうちにボロボロになっていた



「どうだ、茜?外出が出来ないってんだから、病気がよくなっているわけないよな…」



先生はスコアブックを開き、お姉ちゃんの記録を見ていた



「お姉ちゃん…、星光が勝ち進んでいて嬉しいって…」



痩せ細った手、弱弱しいお姉ちゃんの顔がよぎり、胸が詰まった



「でも、お姉ちゃんの病気もどんどん進行していて…」



昨日のことを矢田先生に話した