今日は晴天



絶好の試合日和



「う〜んっ」



一つ背伸びをする



病室と違って外の空気は新鮮に感じた



風が茜のウィッグを揺らしている



「お姉ちゃん、試合始まっちゃうよ?」



「そうだった、そうだった」



今日は遊びに来たんじゃない



マネージャーとして、記録しに来たのだ



鞄の中から、美羽が矢田先生から渡されたスコアブックを出す



その真新しいスコアブックは、あたしの為に用意された物だと分かった



そのスコアブックに今日の日付と、対戦名を記入する