「何だよそれって言われても…」



「結局あいつは見捨てたんだな…」



「えっ…」



果梨先輩の顔が怒りに満ち溢れていた



「俺たちや野球からあいつは逃げたんだ」



果梨先輩は顔を下に向け、硬く拳を握った



怒りで拳は、小刻みに震えていた



あたしの知るところ、果梨先輩のこんな顔を見たことはない



いつもの笑顔の果梨先輩とはうって変わっていた



恐怖でさえ感じた