「お母さん…」
今にも崩れ落ちてしまいそうなお母さんを、優しく抱きしめた
「!!」
お母さんの肩は震えていた
「お母さんのせいじゃないって言ったでしょ?そんなに自分を責めないで」
「茜…」
「病気になったのがあたしで良かったと思うんだ…」
「な…何言ってっ」
さっきより強く抱きしめる
「お母さんがもし病気になったら、あたしだってお母さんと同じこと考えるよ。何であたしじゃないのかって…」
「………」
「お母さんが病気になったら、悲しい。でも、あたしの代わりに病気になったとしたらもっと悲しい」
「茜っ」
「それにね、何も出来ないことなんて無いよ」

