「み…美羽ぅ?」



後ろに妹の姿があった



「急にリビングを飛び出したもんだから心配してたんだぞ」



笑ってやり過ごそうとした



「なんで、なんでいつもそうなの」



「美羽?」



「なんでいつも笑ってられんの?野球辞めちゃったのも、果梨君とも別れちゃったのも、全部病気のせいなんでしょ?」



「いやいや…果梨とは付き合ってもないから…」



「なんでよ…なんで…」



美羽がうずくまる



「病気を憎んでも何も始まらない」



「お姉ちゃん…」



「病気と戦うためには切り捨てなきゃいけないこともあるの」



「野球は…しょうがないとして、果梨君は?好きなんでしょ、果梨君のこと」