『陸斗頑張って~♪』




中学校生活にも慣れてきた頃、体育の授業で女子達の黄色い声が飛び交う。






「陸斗って本当カッコイイよね♪」




「うん♪」




そんな女子達の会話を横で聞きながら、瑛奈は複雑な気持ちでいた。









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「瑛奈~!海斗が今日用事あるから一緒に帰れないってさ!」




「そっかぁ…。じゃあ、しょうがないから陸斗一緒に帰ろうか♪」




授業の終わりを告げるチャイムと共に、体育館を出ていこうとした瑛奈に、陸斗は駆け寄り声を掛けた。






「しょうがないって何だよ?!

俺はモテるから瑛奈なんかと帰らなくても、一緒に帰る女位いるし♪

…あっどうしても寂しいってなら一緒に帰ってやってもいいよ?」




「…バカ。…やっぱり友達と一緒に帰るからいいや。」




「スネルなよ(笑)」




陸斗の言った冗談に、瑛奈は眉をしかめるとそのまま体育館を後にした。