こんなに好きなのにっ!!

少し時間をおいてから家の中へ入る。



「悠ちゃんいないみたい」

「そうなの?じゃあご飯にしよっか」

「うん!!いっぱい食べてね、ママ」

「食べるよ~!!」



何事もなかったように食べたご飯。



自分で作って、味見した時はおいしかったのに…。



味がしない…。



頭を回るのは味覚じゃなく悠ちゃんのことばかり…。



悠ちゃんはあの人と付き合ってどのくらいなんだろ…。



あたしのことなんてもうどうでもいいのかな…。



彼女がいたからあたしと決別したの?



なんだかよくわからない…。



ご飯を食べてお風呂に入った。



ベッドに潜り込み、ムカムカする胸の奥を押さえる。



なんかもうヤダ…。



ヤダよ…。



そんな時、タイミング良くリオ君から電話がかかってきた。



「無性に声聞きたくなって」

「ははっ…」

「暗いな。なんかあった?」

「ん~…なんだろ…」

「俺でよければ聞くけど?」



優しくしなで…。