こんなに好きなのにっ!!

リオ君に返事はできなくて、悠ちゃんのことばかり気になって。



ダメなあたしだ。



早めに帰宅したあたしはママの代わりにご飯を作った。



できるだけ多く…。



「作りすぎちゃったから悠ちゃんのとこに持って行ってあげるね」

「早く仲直り出来るといいね」




仲直りなんて出来なくたっていい。



あたしが今悠ちゃんにしてあげられることはこのくらいしかない。



玄関で靴を履き、ドアを開けた。



「初めてだからドキドキしちゃうね」

「普通の部屋だから期待すんなよ?」



咄嗟にドアを引いた。



すごくキレイな人と一緒だ…。



あの人が悠ちゃんの彼女さん…?



すごく…とても美人…。



片手にコンビニの袋を持っていた悠ちゃん。



ご飯、買ったのかな…。



とりあえず悠ちゃんちのドアが閉まってから部屋を出た。



そのままドアの前にしゃがみ込み…。



ショックを受けて泣きそうな自分に『仕方のないこと』と言い聞かせた。