こんなに好きなのにっ!!

そのまま連休に入ってしまい、悠ちゃんと約束してた日が今日。



足はもちろん向かない。



頭の中で悠ちゃんの怒った顔がチラつく…。



夕方ぐらいにおすそ分けと称してなにか作って行こうかとも思っちゃう…。



あたしの中の悠ちゃんは一向に姿を消してはくれないみたい。



「でもあたし夏川先輩見たよ」

「いつ？」

「先週の木曜だったかな？岡林高の制服着た人と手ぇ繋いでた」

「彼女…かな？」



前にも彼女はいたって言ってたっけ。



あたしにはそんな素振り見せたりしなかったけど…。



あたしの知らない悠ちゃんの顔があっても不思議じゃないみたい。



幼なじみを卒業するための試練なのかな？



胸が締め付けられたように感じたのは、きっと気のせいだよ。



悠ちゃんには悠ちゃんの人生があるんだから。



「あたしも恋しなきゃ…」

「リオと？」

「ははっ!!」

「はぐらかすなよぉ～」



あたしの気持ちはどこをさまよい、どこに向かって行くつもりだろう…。