さっきのユナに俺は確実に欲情している。



ユナを女として意識していて。



今までは1ミリも入らなかった恋愛対象にユナが入っていることに正直焦った。



ありえねぇ。



相手は生まれたときから一緒にいるユナだ。



そんなモヤモヤした思考はバカな弟によって紛れた。



「ただいま~」

「お邪魔しまぁす」

「げっ、なんでいんの?」



珍しく風都が女連れで帰宅。



タメくらいだろうか。



俺よりは確実に幼い。



その彼女らしき女にペコッと頭を下げた。



「隣でユナ寝てっからな」

「悠都はなにしてんの?」



理性と戦うべくリビングに出た。



なんて言ったら確実に変態呼ばわりされるだろう。



だって相手はあのユナだ。



「部屋で弾いたらうるせぇからこっち来ただけ」

「ふぅん。邪魔すんなよ」

「しねぇよ」



このエロガキ。



親がいないとすぐコレだ。



俺とは違う、危機感や緊張感を持ち合わせてない風都の自由な性格。



やっぱ親父譲りだな…。