こんなに好きなのにっ!!

仲のいいふたりを見ながらユナが出したコーヒーに砂糖を入れた。



クルクルまぜてると向かいに座るユナ。



相変わらずフワフワしてんな…。



この雰囲気はきっと生まれ持ったモノ。



カワイイヤツめ。



「デートしたい」

「うん、母ちゃんの前でなに言ってんだか」

「悠ちゃんママが行けって言ったんだよ」

「どこか行きてぇの?」

「コレ、うちのママから」



渡されたチケットは映画の無料チケット。



女親が結託してデートに行かせるって…。



「って今何時?」

「もうすぐお昼だよ」

「じゃあ外でメシ食うか…」

「うん!!」

「着替えて準備するから」



まぁユナの機嫌が直ればなんだっていいや。



着替えて歯磨き。



さて、行くか。



「行くぞ~」

「はぁい!!」



遊びに行くんじゃなく、デートってのは初めてかもしれない。



何年もユナといたのになぜか新鮮で、ちょっとドキドキした。