こんなに好きなのにっ!!

さんざん、美和ちゃんとサエちゃんがバカモノ扱いをした後、勇気のないしーちゃんの背中を押すことにした。



決行はお昼休み。



目立つ悠ちゃん達の溜まってる場所なんてすぐに突き止められる。



今日は寒くなったグラウンドの片隅でなぜか水風船で遊んでいた…。



なんて幼稚なことを…。



「よ、呼べない…」

「ユナ、出番だよ」

「何するの!?」



任せて!!



友達の幸せのためなら悠ちゃんに話しかけるから!!



濡れた髪をかきあげてる悠ちゃんに近づくと、またあの笑顔。



「どうした?」

「あのね、マッピー先輩にお話があるんだって。しーちゃんが」

「呼べばいい?」

「うん、あそこにしーちゃんいるから」

「了解。ちょっとコレ持っとけ」



水風船を渡されて冷たさに耐えること数分、マッピー先輩はしーちゃんのもとへ行き、悠ちゃんが戻ってきた。



滴がキラキラ…。



「風邪ひくよ…?」

「心配にはおよばん。ほら、ここいっと当てられっから戻れ」

「うん」



大好き、悠ちゃん…。