こんなに好きなのにっ!!

『まだ帰らないの?』



そうメールが来たのが夜中の0時近く。



まだ起きてる…。



俺は…琴里とどう向き合えばいいんだろ…。



「疲れた…」



つい口から出た言葉は肩に乗っかり、体を重くさせた。



立ち上がって帰る準備。



「別れらんねぇの?」

「ん~、今んとこ。じゃ、帰るわ」

「気をつけろよ~」



流星の家を出てから歩き出し、琴里に電話をした。



すぐに出たとこを見ると、ケータイは琴里の手の中にずっとあったんだろう…。



「今帰ってる」

「そっか。楽しかった?」

「ん…」

「悠都、大好き」

「距離…置いてみねぇ?」

「ごめん、聞こえなかった」

「なんでも…ねぇよ…」

「明日も会える?」



重い。



琴里が重い…。



俺なんかのなにがいいんだよ。



頼むからフってくれ…。



俺から別れを告げることはできないから…。



なんてムリな願望だけがぐるぐると頭を回っていた。