こんなに好きなのにっ!!

その日、部活で集まった中に倉市がいた。



楽しそうにマッピーと話し、悩みなんてなさそうな顔。



羨ましい…。



『ユナとキスした』



そう言って別れさせてやりたい。



全部俺が悪いのはわかってる。



それが自分に返ってきただけのこと。



「悠都、見すぎ」

「へっ!?あっ…」

「そしてさっきらから悠都のケータイブルブル言ってる」

「琴里…」



電話に出ようとした時にやってきた顧問。



ケータイをポケットにしまい、シカトした。



今日は部活だって言ってたから大丈夫だろ。



「今日何回目？」

「６回…」

「ヤバくない？」

「ん、俺のせいだから」

「バカだね、悠都」



しばらくすれば落ち着くんだろうと思っていた琴里からの着信は電源が切れるまで鳴り続けた。



家に帰らねば…。



まず琴里に電話…。



靴を履き替えて学校を出た時だった。



「琴…里…？」

「ごめん…、来ちゃった…」



マジでヤバいかも。