こんなに好きなのにっ!!

相変わらず賑やかな我が家。



風都が授業をサボりまくってることが判明して母ちゃんが説教。



のんきにメシを食いながらビールを飲んでる親父は『明日からちゃんとやるよな?』なんて甘いことを言って風都のフォロー役。



いつもと同じ光景なのに、なぜかみんなが幸せそうに見えた。



俺だけが取り残されてるようで…。



「いただきます…」

「文化祭、なんかすんの?」

「ん~、バンドはやる予定。クラスは準備担当だから店は出さないって」

「部活は?」

「そういえば珍しく明日召集かかってたっけ」

「学生いいなぁ~…」



俺は親父の方が羨ましい。



母ちゃんとは仲良くて、歳のわりには若いし。



やりたいことやって自由に生きれるとことか、マジで羨ましいよ…。



「楽しめよ?」

「楽しいよ」

「なんかあったくせに」

「まぁ…生きてりゃなんかはあるよな…」

「ケンカしたのか?マッピー?流星?あっ、チャラ太郎か?」

「祥太郎ね…」

「んだよ~…。暗いっつーの」



どうすりゃいいのかわからないんだ…。