部屋に入るとすぐに、みなみちゃんが興奮気味に聞いてきた。 「ねぇねぇ、もしかしてあれって優也先輩の部屋?」 みなみちゃんの指差す方には、綺麗に片付けられてる優兄の部屋があった。 「うん。そうだよ」 「家が隣っていうのは、学校でも有名だから知ってたけど、部屋もこんなに近いんだ」 「あはは……。まぁね……」 「いいなぁ~。私もここに住みたい」 「えっ……。」 「やだなぁ~。そんなに驚かないでよ。冗談だってば」 そんなことを言われても、みなみちゃんって冗談に聞こえないんだもん。