『ったく…。これで今月になって何件目だ?』 『それに、この紙…不気味ですね』 『ああ・・・、この男の身元は?』 『えぇっと~』 『早くしろよ!』 『す、すみません』 (まったく最近の若いやつは) 捜査一課の水谷真人(もうお分かりかもしれないが、冬真の父である。)は、ため息をついた。 『あっ、ありました!』 捜査資料を片手に水谷のもとへ走ってきたのは、今月捜査一課に配属された、新米刑事の渡辺健二だ。