狼少女と王子様



じっと葵の話しに耳を傾ける

私はその“事実”に何度も立ち上がりそうになった



だけど、感情を殺して座り続ける



「嘘だろ。」


「そんな・・・・。」



話しが終わるとみんなが険しい顔をした




私は感情を押し殺しすぎた



「ははっ。

まさか、あいつが栞ちゃんの元彼?

私達が父親だと思っていたものが幻想だったってこと?



そんな・・・・の、ない。」



無意識に涙が流れていく



もう、なにそれ。


爺ちゃんごめんね。




何年前だっけ、朱里とのことがあったの



あぁもう駄目・・・・・。



「いやぁぁぁぁぁ!!!!」



私は堪えられずに叫んぶ


私の意識は現実から遠のいていった。