狼少女と王子様



「茜ちゃん大丈夫なの?」


「キモイ。どっかいって。」



私はさっきからこの繰り返し



はぁ



そろそろ疲れてきた




帰ろうか。




その時




「お、お姉ちゃん?」



あの子の声。


遊園地で聞いた声。

探していた妹の声。




声がしてるほうは後ろ。




私はゆっくりと後ろを向いた




「茜?」

「茜ちゃん?」


「どうした?」




三人は不思議そうに私たちを見る。