狼少女と王子様

それからどれぐらいたっただろうか


雨が止み始めて

それと一緒に私の涙も
少しずつ止まっていった


「落ちついた?」


そっと抱きしめてきた人を上目で見ると

緑の傘をさしている
水城くんだった


「なんで此処に水城くんが?」


水城くんは柔らかく温かい手で

私の頭を撫でる


「茜ちゃんが心配だったから。

一人で泣いてる気がしてさ。」


水城くんは私に微笑んだ


その笑顔は今の私には眩しくて

切なくて


また泣きそうになる