~茜side~


カチカチッ



マウスの音が何もない部屋に響く




私はパソコンを見つめ
明日のプランを考えていた



どう回るか


効率よく葵を見つけるか




本当に葵がいるかは分からないけど


探してみる価値はある



例え葵がいなくても
私が見つけなくちゃいけないから




葵の情報がないまま
時間だけが過ぎていて


私は高校生だった





きっと今まで必死じゃなかったのかも



すでに七年以上経つけど


死んだことにされていないのは
何処かにいるってこと



葵は私を探していないかもしれない



それは私の自業自得だからしかたない



でも、もし探していたら
早く会いたい





会ってごめんと謝りたい



葵が許してくれなくてもいい




一目会いたい




今までこんなに葵を思った事がなかった



いつも凛達が傍にいたから



きっとどこかで諦めていたのかもしれない



もう見つからないって



葵がいない生活が当たり前になっていた



そんな事を考えていたら
何時の間にか
深夜になっていた




私は慌ててパソコンを閉じ
パジャマに着替えて眠った