狼少女と王子様




めんどくさいな

もう。



「だからなんであんたが

プリントもってんの?」


「学級委員だから。」





そうあんた学級委員だったの。

へー。




「って。なんで書く必要ないんだよ。」



一瞬戸惑った口調になったけど

私は気づかなかった



「あんたに関係ない。」



限界だったのか伊純の口調が

刺々しいものに変わる



「関係あるから言ってんだよ。」

「私にはない。」

「ふざけんな。書かない理由はなんだ!!」



声が震えていた。

何かを堪えるように。


私は違和感を感じたけど

それどころではない。


「プライバシーに関わるから。」

「言わないってか。

だったら力ずくでも吐かせてやる。」



本当めんどくさいな。