あぁ…
由樹も私も
同じなんだ…。


ただ
愛されたい…。



なのに、真吾を信じきれないのは自分自身で…


まさに自分で自分の首を絞めてるんだ。




なのに…
自分はいつまでも
“悲劇のヒロイン”


主演女優だね…私たち。




理想と現実のギャップに
打ちひしがれ、リアルを忘れる。



リアルから逃げ出したいと思ってしまう。


それがいつかは後悔に変わると本当は知っているのに…





『今は…??今も真吾の事が好き??』


毅と付き合ってるワケじゃないんだよね??

まだ、未練はあるの??



『…ごめんなさい』


由樹は首を横に振った。


人のモノになったと知った途端、再び独占欲が沸く幼い子供のような感覚だったそう。




『本当にさ~、真吾の物分かりがいいあの性格、女にとってはイヤだよね!!』


『え…??』


『ちゃんとワガママ言えっての!!だから女は不安で離れちゃうの分かってんのかね、あのバカ(笑)』



バカ呼ばわり(笑)



私がいきなり元気にそんな事言い出すもんだから由樹はあっけにとられる。