『聞いていい??じゃあ、なんで私に対して手を繋ぐ以上の事をしてこないの??』


欲求不満なわけじゃないよ!!!

ただ、本当に不思議なの。



智哉は頭をボリボリ掻きながら

『あ?アホか!!俺だってなぁ、男なんだから今すぐにでも押し倒したいって思ってるっつ~の!!』

すぐにまた顔を上げて言葉を続けてきた。

『最初に言ったろ?俺は、倖知の家庭を壊すつもりはないんだよ。だから、踏み入れたらいけない一線ってあるんじゃねぇの!?』




若いのに真面目だね…と、オバサンくさく感心してしまいそうだよ。。


『それが理由??』

『してもいいって倖知が言うなら、する』

『バカじゃん』

…失礼でゴメン。

『バカじゃねぇ!!それだけ大事に思ってる…つもりなんだけど』


大事にされている実感なんて、イヤというほど感じてるよ…。

でも…
だからこそ……
別れようと言ったんだ。



だって…私は、智哉に大切にされてると感じれば感じるほどに

自分の心にある感情で智哉への罪悪感に苛まれてしまう…。