力いっぱい走って、見えてきたあの木。 何かが見えて、期待が広がる。 「…シオリ」 あのときと、同じ。 木に座っていて、落ちそうだ。 「おいっ…危ねーぞっ」 走りすぎたせいか、言葉が詰まる。 シオリがこっちを見て、驚いた顔をする。 「降りろっ」 何も言わずに、俺に従うシオリ。 目の前に、いるんだ。 ずっと会いたかったヤツが。