「チッ……」



私は舌打ちをしながら、2人から離れた。

父親は「娘が申し訳なかった」と、謝る。



「何で理由も知らないの謝るんですか?」



「それは親としての義務だ」



「「…親子、なんですか…?」」



今からバラすつもりだったのに。

父親の名を利用して、脅そうと思ったのに、とんだ誤算。



「隠してたが、この状況では言わないとね。本当にすまなかったよ」



父親は2人を立たせた。

私は3人から離れ、隆斗の荷物から煙草をパクった。

こんな時は、吸わなきゃやってられないよ。