【完】祝・高校教師〜彼氏を追い掛けました㊤〜

「よろしく」と言われ、「はい」と頷くと、父親の視線が倉敷先生に向けられた。



「新学期早々に、こんな事は言いたくないですが、倉敷先生は気が緩んでいらっしゃるようで」



「…そんなつもりは…」



父親の急な指摘に、私たちは黙って見守るしかない。



「教師というモノは、生徒たちの為にどれだけの事をしてあげられるかが、信頼を得る事に繋がります。
理事長の私より遅くに着て、職員会議を迎えるなんて、貴方は生徒たちに朝から何が出来ますか?
着任2年目でしたね?まだまだ新人の貴方が、校長先生たちより後に出勤なんてたるんでます!」



父親の激に、倉敷先生は「すいません」と頭を下げた。