【完】祝・高校教師〜彼氏を追い掛けました㊤〜

反論する余地もない粟田先生は、赤星先生に宥められ、口を閉ざした。

場の空気が悪くなり、歓迎会は、お開き。

隆斗にジャケットを返し、スペアーキーを鞄から出し、車を遠隔キーで解錠し、自分と隆斗の荷物を後部座席に乗せてると、赤星先生に支えられながら、倉敷先生が近付いて来た。



「隆斗」



私は助手席に乗ろうとしてた、隆斗の腕を引っ張った。

隆斗は車から降りてため息。

私はスライドドアを閉め、運転席へと乗り込んだ。

開けっ放しの助手席のドアからは、倉敷先生の「ごめんなさい」と言う声が聞こえて来た。