ーーガラガラガラッ

その時、体育館の鉄扉が開かれた。

そこには、黒いスーツに身を包んだ粟田先生。



「年下に守られるのは、大人としてカッコ悪い。どうせどっちかが辞めるなら、私で良いでしょ?意外に早く、新しい仕事も見付かったから」



粟田先生は、中池の頭を撫でて、教頭のところへと行く。



「お世話になりました。これが、私なりの質問の答えです」



「認めるんですね」



「はい。私が教師として、至らなかった事ですから」



…何だって…?

私は粟田先生の発言に、いくら生徒ととの恋愛が御法度でも、聞き捨てならなかった。