「――黙るのはあんただよ…」



「おい…」



「隆斗も黙ってて!あんたさ、生徒の気持ちを無視しても、中止にするわけ?教頭どころか、教師すら向いてねぇ゛よ――ッ!!」



怒鳴り散らす私に、教頭は腰を抜かした。

私は壇上に居る校長に、原稿を破るように指示を出し、中池に近付いた。



「てめぇはどうしたいんだよ。
体育祭が見送られる理由、感付いてんだろ?だったら、自分たちではっきりと答えを出せよ!!」



「先生…」



「私は、中池に卒業証書を握らせたい。けど、あんたの気持ちを尊重する」



中池と目が合うと、深く息を吐き、決意を固めた様子。